大中尚一です。
21世紀に入ってから、社会は大きく変わってきています。
まずは、社会の不安定さ・不確実さが増したこと。
Volatility(変動性・不安定さ)・Uncertainty(不確実性・不確定さ)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つの単語の頭文字から取った言葉であるVUCA(ブーカ)という言葉が表すとおり、震災や新型コロナの発生、DX(デジタル・トランスフォーメーション)など、私達を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。
ビジネス・仕事においてもそれは同じ。1年前に通じていたスキルが今日にはもう通用しないという状況も当たり前になりつつあります。
もう一つは、情報量の爆発的な増加。DXの進行は情報の爆発的な増加をもたらしました。2020年の地球上のデジタル情報は42ZB(ゼタバイト)。地球上の砂粒の数×42のデジタル情報が地球上に氾濫したとされています。
この2つの事象は、ビジネス・キャリアにおいて大きな変化をもたらしました。
それは、「絶え間ないアップデートの必要性」と「新規顧客獲得の難易度アップ」です。
一年前まで通用していたスキルが、今日にはもう全く通用しなくなっていると言う事象が起こっています。以前は、若い頃に学んだスキル・知識が何十年も通用するということもありました。しかしいまはどの業種・業態を見渡しても、昔話に過ぎなくなっています。常に学び続けスキルや情報をアップデートし続けないと、あっという間に取り残されてしまうようになりました。
また情報量の爆発は、キャンペーンやプロモーションの難易度を上げました。自社の情報を流しても、他の溢れんばかりの物量の情報に埋もれてなかなか見てもらえない。また、いっとき流行ったり注目してもらえたとしても、次々もたらされる情報に押し流されて、以前ほど長く注目され続けることはなくなりました。
この「絶え間ないアップデートの必要性」と「新規顧客獲得の難易度アップ」という現実に対処するために、今私達が求められているのが、下記でお話するスキルです。
戦略的学習力と戦略的教授力
オックスフォード大学教授 マイケル・オズボーン氏が提唱した、2030年に最も必要とされるスキルとされた”戦略的学習力”。AIの発展により50%の仕事が人間の手から離れる、その未来に求められるスキルの筆頭に挙げられています。
戦略的学習力とは一言でいうと、新しいことを学ぶスキルのこと。
新しいことを学んだり教えたりするときに、最適な学習法を選び、実践できる力のことを指します。
これからの社会で生き残っていくためには、生涯に渡って学び続け、自分をアップデートし続ける必要がある。そのことを端的に示しているのが、この“戦略的学習力”という言葉といえます。
そして、学ぶためにはその対になる
“教える”
存在が必要です。
独学で学ぶこともできますが、効率的に学ぶには、その分野のことを体系的に教えてくれる人から学ぶほうが効率的かつ効果的です。
そのため、”教える”ことの需要はこれからますます高まっていきます。
そうはいってもそんなのか限られた人の話で、自分には教えられるようなことはない。だれも自分の話を必要とするとは思えない。そんな声が聞こえてきそうです。
しかし、そんな事はありません。
たとえば車の免許をとるとき、あなたは誰に教わりますか?
プロのレーサーでしょうか?
そんなことはないですね。
教習所に行って教わると思います。
もちろん教習所の先生も運転のプロですが、レーサーほどではない。
それでも技術を教えることで稼ぎを得ています。
自分が得意なことや経験してきたこと・好きなことの分野であなたよりも初心者の方がいれば、その人達はあなたのスキルやノウハウを必要としています。
それを教えることで、仕事やビジネスにできます。また、人に教えることでさらに自分自身の学びも深くなり、よりその分野を極められます。
私はこれを、“戦略的教授力”と名付けました。
戦略的学習力の重要性が浸透し、学ぶ人が増えていく中で、教えることの可能性・戦略的教授力の重要性はどんどん拡がっていきます。
戦略的学習力と戦略的教授力
自分をアップデートし続けるための必須の能力であると言えます。
コミュニティを作る
そしてもう一つ求められている力が、コミュニティを作る力です。
前述の通り、キャンペーンやプロモーションで新規顧客を増やしていくことが難しくなってきました。
代わってよく言われるようになったのが、“コミュニティ”を作ろうという提案。
既存顧客をファン化し、そのコミュニティを作ることで収益の安定化を図り、かつ紹介や口コミで顧客が中長期的に増える、集客できる仕組みを作ることが有力な手法として注目されています。
自分や自社のうち、より関係性の濃い方々をコミュニティメンバーとすることで、商品・サービスのリピーターが増えたり、口コミ・紹介が生まれやすくなったりと、さまざまなメリットがあります。
コミュニティにはさまざまな利点がありますが、維持・運営には相応の労力がかかります。その労力に尻込みし、今まで通りのプロモーションやキャンペーンに走ってしまう人も多いですが、中長期的に見ればコミュニティを作ることができるか否かは、ビジネスの規模・影響力にかなり影響します。
戦略的学習力と戦略的教授力
コミュニティを作る力
これらの力が、これからますます加速度的に変化していく社会の中で私達が生き残っていくために必須のスキルであり、ビジネスをやっていく上でも大事な命題になってきます。
講座ビジネスのすゝめ
では、どのような方法が効果的なのか。
この2つの条件を同時に満たせる方法があります。
それが、連続講座・スクールを開催することです。
連続講座をやろうと思えば、これまでの知見や学んだノウハウなどを整理体系化してコンテンツ化し、なおかつ伝わりやすいように整えなければいけません。
その過程で、学んできたことが体系化され、自分を大きくアップデートすることができます。
また、講座やスクールは、学校と同じ役割を果たします。
同じ講座・スクールを卒業した方は、同じ世界観に共感していて、そして共通の言語を持っています。
社会人になって、同じ学校の卒業生だったということがわかったら、一気に距離が近くなったりしませんか?共通の言語があり、共通の話題があると、そうでない場合に比べて連帯感が強まります。
◯◯高校・大学の同窓会・卒業生の会はたくさんありますし、なかには強い結束を持っていて仕事を紹介し合うようなものもあります。
あなたの講座の卒業生は、あなたの世界観・あなたのコンテンツという共通項を持つコミュニティのメンバーといえます。
あなたが運営する学校の卒業生の集まりがコミュニティになる。
そう考えると、イメージしやすいのではないでしょうか。
これまで培ってきた経験やノウハウを基にして連続講座・スクールを開催すること。
それがこれからのVUCAの社会を生き残り、かつ結果を出すために有効な手段です。
ご自身の経験やノウハウをコンテンツ化し、講座・スクールを開くことは、ビジネスをしている人は誰もが検討したほうがいいんじゃないかなと思います。
講座によってコミュニティを作って新規顧客の集客を楽にする方法をメールセミナーで解説しています。
ぜひご覧になってみてください。
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ビジネス・プロデューサー
ビジネス書作家
大阪大学を卒業後、高校の歴史教師に。その後コンサルタントとして独立。
コンサルタントやセミナー講師、士業やセラピスト、スクール運営者など、専門的な知識や技術を顧客に提供する事業者のサポートを一貫して行い、200名以上のコンサルティング、セミナー開催300回・1000名参加の実績を持つ。なかでもコンテンツを用いた連続講座・スクールの開催サポートを得意とし、サポートした顧客は高額講座が一週間で満席・顧客増、出版・TV出演などの成果を挙げている。
自身でも連続講座を複数回開催し、中長期的に成長するビジネスモデルを構築している。