講座・スクールを始めるために必要なものは何でしょうか。
ノウハウ?集客? もちろんそれらも大切ですが、それだけではありません。
この章では講座・スクールを成功させるための全体像をご紹介します。
講座を始めるための7つのポイント
講座・スクールを始める、となると、まず講義内容を考える人が多いですが、それは間違いです。
講座を始めるには、7つのポイントを準備しなければなりません
この7つのポイントが一つでも欠けていると
- 受講生が集まらない
- 受講生が十分な結果を出せない
- 継続して講座を開催できない
という事態が起こります。
7つのポイントは下記のとおり。
- コンセプト
- アクションプラン
- コンテンツ&カリキュラム
- 集客
- 説明会
- 運営
- コミュニティ
これらを一定の水準以上で整えることで
- 受講生が成果を出せる
- 集客がしやすくなっていく
- 継続して講座を開催できる
ようになります。
講座はバックエンド商品ではない
これまでに何十件という講座・スクールのコンサルティングやプロデュースを行ってきましたし
それの数倍の「講座を開催したい」という相談を受けてきました。
ただ、みんながみんな講座を開催できたわけではありませんし、講座を開催したとしても継続的に開いている人はごく少数です。
多くの方が準備段階で挫折し、そして始めたはいいものの2回、3回と連続で続けられずいつのまにかクローズする人が大半です。
その原因にはいくつかありますが、その一つが
「講座をバックエンドにする」
こと。
講座をバックエンドにするということは、講座を重要な収益源と考える、ということですね。
そしてそのために多くの人が、
「講座・スクールというと、まず“集客”と“講座内容(コンテンツ・カリキュラム)”が大事」
と捉えがちです。
集客と講座内容は確かに大事ではあるんですが、それは講座を成功させる要素の7分の2でしかありません。
他の5つが欠けると、うまくいって単発の講座、悪くすれば全く受講生が集まらないと言う事態に陥ります。
例えば、一人でも多くの受講生を集めて収益を上げるために無理に集客をして成果が出にくい受講生を集めてしまったり
人数が多すぎて一人ひとりの受講生をケアできず成果が出なかったり。
あるいは講義内容を詰め込みすぎて、結局受講生が講義内容を覚えるだけで精一杯になってしまったりといったことが起こります。
集客や話す内容ばかりに目が行ってしまい、それ以外の部分がおろそかになり、だんだん尻すぼみになっていく連続講座が大半です。
僕は、集客力が強い一部の人を除いて、連続講座をミドルエンドと考えてほしいと思っています。
ミドルエンドとして連続講座を継続して開催し、ファンによるコミュニティを着実に作り、「真のバックエンド」に受講生が進むように促す。
そうすることで、あなたのビジネスは中長期的に継続して成長していきます。
「真のバックエンド」とは、たとえばオンラインサロンや協会、フランチャイズやクラウドワーカーの集まりなどがあります。
講座を起点としてこれらの「真のバックエンド」を用意しておくことで、講座・スクールがビジネスモデルの一環として有機的に機能しやすくなります。
目先の収益にこだわって無理な集客をするのではなく、5年10年先を考えたビジネスモデルの一環として連続講座を活用する。
これがこれからの連続講座の活用法のスタンダードになっていくと思います。
講座・スクールを開催するのに必要なスキル
連続講座を開催するのに必要な7つのポイントを挙げたわけですが、では連続講座を開催するのに必要なスキルとは何でしょうか。
いろいろありますが、これから講座やスクールビジネスを立ち上げたいという方に最も必要なのは
人を巻き込む力
です。
自分の想いやビジョンに巻き込み、チームを作り
受講生をまきこみ、一体となって講座の成果を上げる
受講生をコミュニティ化し、巻き込んでビジョンを実現していく力
講座・スクールを継続して開催し、中長期的に大きな成果を上げるために最も必要なスキルといえます。
講座内容も集客ももちろん大切です。
集客のためのノウハウに自身があれば、都度新規の方を集めて収益化することを最大の目的にするのも、たしかに一つの方法だと思います。
しかし多くの場合、その手法では講座は続きません。
一回・二回は開催できても、次が続かない。
そんな例をたくさん見てきました。
コンテンツ・集客だけにとらわれることなく
中長期的な視点で講座開催の準備をしていただきたいなと思いますし
そのためにも、7つのポイントはいずれもおろそかにせずに整えていただきたいなと思います。
大阪大学を卒業後、高校の歴史教師に。その後コンサルタントとして独立。
コンサルタントやセミナー講師、士業やセラピスト、スクール運営者など、専門的な知識や技術を提供する事業者のサポートを一貫して行い、200名以上のコンサルティング、セミナー開催300回・1000名参加、スクール事業のプロデュース20件以上などの実績を持つ。
サポートした顧客は高額講座が一週間で満席・顧客増、出版・TV出演などの成果を挙げている。
自身でも、培ってきた経験とライフワークである歴史の研究から得た知見を基に各種講座や講演を行うとともに、2020年8月、歴史からビジネスを紐解く『日本のしくじり史』を刊行。